学校でも家庭でも教えてもらえなくて、当たり前にしているのだけど、見直したり意識して気をつけたりしていただきたいことがあります。 それが呼吸です。 アスリートやヨギーでない限りなかなか、日常で呼吸の訓練はしないかもしれません。 生きているからには自然に呼吸ができるわけですが、自分がどんな呼吸をしているのかを知ることも健康に繋がります。 いろいろな呼吸法を覚えておくと便利です。 自律神経が呼吸法で調整できるのはよく知られています。 自律神経は交感神経と副交感神経という相反する働きの二つの神経から成り立っています。 交感神経はアクティブな活動モード。 副交感神経はリラックス休憩モードと覚えておくといいでしょう。 自律神経のコントロールは無意識のうちに行われていますが、交感神経と副交感神経のバランスが乱れるとさまざまな不調が生じます。 このふたつのバランスをとるのに呼吸がとても大事なのです。 息を吐くときに、副交感神経が強く働きます。 これを利用して、吐く息に意識を置いた呼吸法を行うと、副交感神経の働きを高めることができるのです。 私のヨガ教室では、息を吸う時間より吐く時間を長くする腹式呼吸の練習をときどきします。 鼻で息を吸いながらお腹をふくらませ、吐く息でお腹をへこませる感じです。 腹式呼吸をすると、肺の下にある横隔膜が動きます。 この横隔膜に自律神経が密集しているため、吐く息を意識的にゆっくりとすればするほど、自律神経を刺激し副交感神経が優位になり、リラックスすると言われています。 私はパニック障害も経験していますが、この呼吸法を獲得してからはその症状は出ていません。 この他にもいろいろな呼吸法があります。 ご自分がどんなふうに呼吸をしているのか、まず観察してみてくださいね。 pre | next |