五感を大切にしましょうといっても、それぞれの感覚をどう大切にしたらよいのでしょうか? 音の聞こえ方について考えてみましょう。 一般に、空気が振動してそれが人の耳の奥にある鼓膜を揺らし、それが最終的に大脳の聴覚皮質に伝達されて音として認識するとされています。 ここからは私の考えですが、「聞く」には2通りがあると思うのです。。 ● 普通に耳で音を聞く方法。 ● そして皮膚や骨など耳以外の体でも振動を感じて音として聞いている方法。 たとえばコンサートやライブなどは、大きな音で音楽をならします。 ライブハウスや小ホールでも結構大きな音がします。 このとき、オーディエンスは音を耳だけで聞いてはいなくて、細胞でとらえていると思います。 もちろん音は空気の振動ですから、空気の震えが大きければ体のあらゆる部分で音を認識するのも不思議ではありません。 たとえば、フォーク形のオンサ。 これは、振動させてから二つに分かれた先端を耳の穴に向けて音を聞きます。 (それ以外の方法もあります) 先端に重りがついているタイプのオンサもあります。 耳で音が聞き取れなくもないですが、持ち手の方を皮膚や頭部などにあてて振動をとらえます。 こんなふうに音もいろいろな聞き方があると思います。 モスキート音のように若い頃は聞こえるけれど、年齢を経ると聞き取れなくなる音もありますね。 聴力を鍛えるには、まず自然の音を意識して聞いてみることが大切です。 いつもテレビや音楽をかけっぱなしにするのではなく、あえて音をさせない空間の中でどんな音がどこから聞こえてくるのかということに意識をむけてみる。 何かをしながらでも結構です。 小さな音を聞く、自然の音を聞く。 そんな習慣を身につけることをおすすめします。 pre | next |